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【税金編】もうすぐ年末調整!扶養控除はここだけ押さえておこう!

扶養控除タイトル

こんにちは、井上FP事務所の井上です。

11年ぶりに炊飯器を買い替えて、ご飯の美味しさに驚愕した井上です。
やっぱり、白米を食べると日本人でよかったと思いますね。

さて、今日のテーマは年末調整です。
年末調整といえば、自分が入っている生命保険の控除だったり、住宅ローン控除などがありますね。
その中でも一番質問の多い「扶養控除」について今回は解説します。

実はご両親を扶養にできていれば、税金が数万円も少なくなっていたはず・・・なんて人もいますので、記事をしっかり読んで扶養控除をフル活用しましょう。

特に別居しているご両親に仕送りをしているそこのあなた!必見です!!

この記事を読むことにより、扶養控除を完全に理解することができます。
そして、多く還付された税金でカニでも食べましょう!笑

そもそも扶養控除とは?

扶養控除とは、自分の子供や両親などを自分の収入で養っている場合に
「そのお金に関しては税金かけるのかわいそうだから、まけてあげるよ」といって税金の控除が増えたります。

このように、家族等を扶養控除にすることで税金が安くなるのがメリットですね。
しかし扶養というと、もう一つありますよね?
そう、健康保険にも扶養ってありますよね。
健康保険で扶養になれば、扶養された人は健康保険料が必要なかったりと支出を減らすことができますね。

扶養といっても、このように「税金面」と「健康保険面」の二つの扶養があるんですね。

でも、知っていますか?
この二つは、それぞれに基準があって「健康保険面」では扶養にできなくても「税金面」では扶養にできたりするんです。
相談者の方の中にも、片方の基準だけを満たせずに両方とも無理だと思い込んでいる人も少なくありません。

では、これから扶養控除の条件について一つずつ見ていきましょう。

税金面の扶養控除の要件

まずは、税金面での扶養控除を見ていきましょう。
要件は以下のとおりです。

(1) 配偶者以外の親族(6親等内の血族及び3親等内の姻族をいいます。)又は都道府県知事から養育を委託された児童(いわゆる里子)や市町村長から養護を委託された老人であること。

(2) 納税者と生計を一にしていること。

(3) 年間の合計所得金額が38万円以下であること。(給与のみの場合は給与収入が103万円以下)

(4) 青色申告者の事業専従者としてその年を通じて一度も給与の支払を受けていないこと又は白色申告者の事業専従者でないこと。

 引用元 国税庁 No.1180 扶養控除
https://www.nta.go.jp/taxanswer/shotoku/1180.htm

では、一つずつ見ていきます。

(1) 配偶者以外の親族(6親等内の血族及び3親等内の姻族をいいます。)又は都道府県知事から養育を委託された児童(いわゆる里子)や市町村長から養護を委託された老人であること。

よく聞くけど、いまいちイメージしにくい「6親等内の血族及び3親等内の姻族」という言葉が出てきました。
これは、以下の図を見てもらえればすごく簡単です。

6親等内の血族及び3親等内の姻族

ざっくり言うと、めちゃくちゃ広い範囲で扶養にできると言うことですね。
自分でこの表を作りながら、扶養の範囲とか気にしなくていいと痛感しました笑

(2) 納税者と生計を一にしていること。

ここが一番のポイントです!!
では、先に国税庁の「生計を一にする」の定義を確認しましょう。

Q.「生計を一にする」というためには同居が要件とされていますか。

A.「生計を一にする」とは、必ずしも同居を要件とするものではありません。例えば、勤務、修学、療養費等の都合上別居している場合であっても、余暇には起居を共にすることを常例としている場合や、常に生活費、学資金、療養費等の送金が行われている場合には、「生計を一にする」ものとして取り扱われます。
なお、親族が同一の家屋に起居している場合には、明らかに互いに独立した生活を営んでいると認められる場合を除き、「生計を一にする」ものとして取り扱われます。

 引用元 国税庁 No.1180 扶養控除
https://www.nta.go.jp/taxanswer/shotoku/1180_qa.htm#q1

[voice icon=”https://www.fpinoue.com/wp-content/uploads/2015/05/nigaoemaker.png” name=”井上FP” type=”l”] 同居が要件ではない。
ここがポイントです。[/voice]

つまり、国税庁は同居してなくても常に仕送りなどをしているのであれば「生計を一にしている」と認めますよ、と言っているわけです。
下宿している学生を想像すると、わかりやすいですね。
別のところに住んでいても、仕送りなどを受けて生活していれば扶養家族となるわけです。
学生がバイトしてようが、仕送りしていれば扶養家族ですよね。

両親を扶養にしたい時にも同様に考えてください。
両親が年金をもらっていても、それだけで生活できなくて仕送りしているのであれば、下宿している学生と同じようなものですよね。

では、具体的にどれくらい仕送りしていれば「生計を一にしている」と認められるのでしょう?

答えは・・・明確な金額はありません。
国税庁のHPを見ても具体的な金額は書いていないんです。

ではどのように考えればいいのでしょうか?
ここで国税庁などでよく出てくる「社会通念上・・・」という考え方に当たります。
社会通念上とは、言い換えると「常識の範疇」と言えます。

つまり、毎月それだけ仕送りをしているんだったら、常識的に考えてそれって養っているよね、ということになれば「生計を一にしている」ことになり、扶養にできる可能性がグッと上がります。

(3) 年間の合計所得金額が38万円以下であること。(給与のみの場合は給与収入が103万円以下)

続いては、所得についての要件です。
所得などを表す年間とは、1/1〜12/31までを1年とします。
ここで、しっかりと理解しておきたいのは「収入」と「所得」は違うということです。

収入とは会社などから自分へのお給料などです。
源泉徴収などもされる前の会社から支払われたお金を指します。

それに対し、所得とは収入から様々な控除などを差し引いた税金などを計算する際に使う金額を指します。

例えば、パートなどで働く時に年間103万円以下にしないと、税金などがかかるから103万円以下に抑えないといけないって言いますよね?
あれは、きちんと所得をコントロールするために考えられてるんです。
では、パートに103万円の話を使いながら「収入」と「所得」について考えていきましょう。

以下のAさんの場合で見ていきます。

Aさんの場合

パート収入やサラリーマンの方がもらうお給料は「給与所得」と呼ばれます。

税金は、不平等感が発生しないように、何で儲けたのかによって税金のかけ方を変えています。
競馬で儲けたお金と働いて得たお給料は、同じお金でも少し違いますよね?
このような違いを考慮して儲けた種類によって、税率を変えています。

給与所得に話を戻すと、サラリーマンの人の場合、経費のほとんどは会社が出してくれていますよね。
かと言って、103万円の収入を得るために、自分のお金を全く使ってないかというとそうでもありませんね。
そういった部分を考慮して、給与所得の人には「みなし経費」として控除が用意されています。

その「みなし経費」は最低でも65万円は用意されています。
この「みなし経費」は収入が増えるにつれて、徐々に増えていくようになっています。

ちなみに、収入が1625000円から増えるごとに「みなし経費」が65万円より増えていきます。

詳しく知りたい人は、以下の表が給与所得控除の計算式となっていますので、ご参考ください。

給与等の収入金額
(給与所得の源泉徴収票の支払金額)
給与所得控除額
1,800,000円以下 収入金額×40%
650,000円に満たない場合には650,000円
1,800,000円超 3,600,000円以下 収入金額×30%+180,000円
3,600,000円超 6,600,000円以下 収入金額×20%+540,000円
6,600,000円超 10,000,000円以下 収入金額×10%+1,200,000円
10,000,000円超 15,000,000円以下 収入金額×5%+1,700,000円
15,000,000円超 2,450,000円(上限)

国税庁 No.1410 給与所得控除
https://www.nta.go.jp/taxanswer/shotoku/1410.htm

Aさんの収入は103万円でした。
そこから「みなし経費」である65万円を差し引くと38万円となります。

Aさんと所得は38万円となり、これでAさんはご主人の扶養に入ることができますね。
※配偶者の場合は、正確には「配偶者控除」ですが、今回は説明を省略させていただきます。

収入と所得の違い

年金受給者はどうなるの?

年金受給者、つまりご両親を扶養にしたい場合には上記と計算式が異なります。
しかし、年金受給者にも「みなし経費」の部分がありますので、そちらを見ていきましょう。

 

公的年金等に係る雑所得の速算表(平成17年分以後)
年金を受け取る人の年齢 (a)公的年金等の収入金額の合計額 (b)割合 (c)控除額
65歳未満 (公的年金等の収入金額の合計額が700,000円までの場合は所得金額はゼロとなります。)
700,001円から1,299,999円まで 100% 700,000円
1,300,000円から4,099,999円まで 75% 375,000円
4,100,000円から7,699,999円まで 85% 785,000円
7,700,000円以上 95% 1,555,000円
65歳以上 (公的年金等の収入金額の合計額が1,200,000円までの場合は、所得金額はゼロとなります。)
1,200,001円から3,299,999円まで 100% 1,200,000円
3,300,000円から4,099,999円まで 75% 375,000円
4,100,000円から7,699,999円まで 85% 785,000円
7,700,000円以上 95% 1,555,000円

国税庁 No.1600 公的年金等の課税関係
https://www.nta.go.jp/taxanswer/shotoku/1600.htm

例えば、65歳以上であれば、「みなし経費」は最低でも120万円ありますね。
ここから逆算すると「38万円+120万円=158万円」となり、年金収入が158万円以下であれば問題ないことになります。

もちろん、これは公的年金(国の年金)だけですので、企業年金や保険を使った個人年金などの収入がある場合には、158万円とは限らないので注意してくださいね。

(4) 青色申告者の事業専従者としてその年を通じて一度も給与の支払を受けていないこと又は白色申告者の事業専従者でないこと。

これはほとんどの人に関係ないかもしれませんが、簡単に説明しますね。
青色申告者や白色申告者とは「自営業」をしている人のことで、申請をするときに申請書の色が青か白かに分かれています。
そして事業専従者とは何かというと、ご主人が自営業をしていて奥さんが自営業を手伝ったりとかってありますよね。
そんな場合にご主人が奥さんに対してお給料を払うことができます。
そのお給料はすべて経費にすることができるんです。
月8万円を12ヶ月払えば、96万円の経費にできるわけですから、結構大きいですよね。

つまり、そこで奥さんのお給料を経費で計上してる人はお断りということなんですね。
両方使うのはずるいですよ、というわけです。

控除額は?

以上、4つの要件を満たすことで「税金面」で扶養にすることができます。
では要件を満たした場合には、どれほどの控除になるのでしょうか?
そちらを見ていきましょう。

区分 控除額
一般の控除対象扶養親族(※1) 38万円
特定扶養親族(※2) 63万円
老人扶養親族(※3) 同居老親等以外の者 48万円
同居老親等(※4) 58万円

※1 「控除対象扶養親族」とは、扶養親族のうち、その年12月31日現在の年齢が16歳以上の人をいいます。
※2 特定扶養親族とは、控除対象扶養親族のうち、その年12月31日現在の年齢が19歳以上23歳未満の人をいいます。
※3 老人扶養親族とは、控除対象扶養親族のうち、その年12月31日現在の年齢が70歳以上の人をいいます。
※4 同居老親等とは、老人扶養親族のうち、納税者又はその配偶者の直系の尊属(父母・祖父母など)で、納税者又はその配偶者と常に同居している人をいいます。

 引用元 国税庁 No.1180 扶養控除
https://www.nta.go.jp/taxanswer/shotoku/1180.htm

上記は国税庁が作成した表ですが、簡単に図で表すと以下のようになります。

扶養控除の控除額

自分の両親などを不要にできれば、最低でも48万円の控除ですので、結構大きいですね。

まとめ

多くの方の場合、上の4つの要件のうち、(2)と(3)を満たせるかどうかで控除が受けられるかということになるかと思います。

続いて健康保険面での扶養の要件を書こうと思いましたが、かなりの長文になったため、健康保険面での扶養については次回に解説させてもらいますね。