こんにちは、井上FP事務所の井上です。
先日、FPの大先輩の講演で話にあがったちきりんさんの『自分のアタマで考えよう(ちきりん著)』を読んだので、感想などを書いていきます。
知識にだまされない思考の技術
サブタイトルにもなっている「知識にだまされない思考の技術」ですが、思考とは知識にだまされるものだと常々思います。
僕たちは考えているふりをして全く考えていないことが得意で、実はしっかりと考えている時間はわずかしかありません。
例えば、セミナーに参加していて、講師が「〇〇について考えてください」と言いました。
あなたは、他の受講者と一緒に考えたとします。
その後、講師は誰かに聞こうと周りを見渡します。
そして受講者の中からあなたが選ばれて、考えたことを教えてくださいと言われました。
この時、しっかりと考えを言えますか?
考えたつもりでも具体的に聞かれてみると何にも答えられないって経験が過去にないですか?
これって、考えているふりで実は全く考えていないんですよね。
僕も考えていたつもりでも全然答えることができなかった経験があります。
ちきりんさんは、野球の将来の見通しについて野球のファン層のデータを提示して明るいですか?暗いですか?と聞いています。
多くの日本人は、将来の見通しは暗いと答えます。
これはファン層が高齢者になっていくこと、今は野球よりサッカーだ、有名な選手がすぐにメジャーにいく・・・など暗いイメージを持っています。
しかし、これらのイメージは本当にデータのみを見て考えたのでしょうか?
多くは元々持っていた知識ではないでしょうか?
もしかすると、ファン層が高齢になっていくということは、お金も時間も余裕のある高齢者層に支えれれる野球は明るいかもしれません。
僕たちが日常に考えているようなことは以外と過去の知識であり、その瞬間考えられたものではない可能性が高いのです。
このようなことをちきりんさんは知識にだまされる思考と言われています。
考えることって疲れる
このようにちきりんさんは知識ではなく自分で考えることをしましょうと言われています。
自分もどれだけ考えているのだろうと考えましたが、意外と考えている時間は少ないように感じます。
もちろん、相談者の方にアドバイスをする時は考えに考えていますが、そこを除くとほとんど考えていないかもしれません。
それくらい、日常では意識をしないと考える時間はないのだと思います。
だって、考えるってかなり疲れます。
ブログ書くのも、構成から考えて書くだけで疲れます。
気合いいれて何かを検証する時は、本当にすごく疲れます。
余裕のある時じゃないと書けません。
それくらい考えるって労力のいることです。
だからこそ、考えるって大切なんでしょう。
知識が溢れている
今の時代、TwitterやFacebook、ブログとあらゆるツールで様々な人の考えを知ることができます。
特にTwitterなんて鮮度の素晴らしい話題の情報があらゆる形で手に入りますから、素晴らしいツールです。
しかし、これだけ人の考えが手に入りやすい時代では自分で考えることが少なくなります。
情報を漢字に置き換えると分かりやすいと思うのですが、わからない漢字を考えずにすぐにスマホで調べてしまえばいつまで経っても覚えられないですよね?
思考を鍛えるって、思い出せない漢字を思い出すように知りたい情報もネットですぐに調べず自分で考えるってことなんでしょう。
一次データを見よう
ファイナンシャルプランナーという仕事をするようになってから、一次データを見る癖がつきました。
ほとんどの方がデータを見る時は、ニュースなどで概要をまとめたものだと思うので、それは二次データ。もしくは三次データです。
一次データ以外は、他人の思考が入っているので、言ってしまえばバイアスがかかります。
思考を鍛える意味では必ず一次データを見る癖をつけたほうがいいですよね。
僕は本を読んで、さらにそう感じました。
ちなみに、バフェットもそのような言葉を言っているそうです。
BOTでいつも僕のタイムラインに流れてきます。
元データは見ていないのですが・・・
加工されたデータではなくて、元のデータを読むべきです。 #meigen
— バフェット名言集 (@Buffett_meigen) February 20, 2016
まとめ
僕は本の紹介が苦手で、いつも感想だったりが主流でいまいち本の魅力は伝えられませんが、すごく面白い本です。
何より読みやすいです。
3日もあれば十分に読める内容なので、お時間あればぜひ読まれてはいかがでしょうか?