僕は本が大好きで読める時は月に5冊くらいは本を読んでいます。僕は本以上に手軽で安く効率よく知識を手に入れられる方法を知りません。
この前にちきりんさんの『マーケット感覚を身につけよう』を読んで素晴らしい本だったので、このブログでも僕なりに感じたことなどを書こうと思います。
僕の他の記事を読んで面白いと思ってもらえる人だったら絶対に読んだ方がいいと思います。
- マーケット感覚って、どんな感覚のことを言っているかわかる
- 本にどんな内容が書いてあるかわかる
- 僕が見てきたマーケット感覚のない人たちの話を知れる
目次
マーケット感覚は現代人にとって必要不可欠な能力だ
ちきりんさんはマーケット感覚を持つことが非常に大切だと言われています。僕は本書で言われるマーケット感覚に近い感覚で『物事を深く考える力』や『裏側を読み解く力』が現代人にとって非常に重要だと考えています。
マーケット感覚は何かというと一言で言うと『売れるものに気がつく力』『価値を認識できる力』です。
例えば、専業主婦の方でも自分はほとんど仕事をしたことがないからスキルがないと思う人までがいれば、専業主婦というスキルを使って片付けテクニックや家事テクニックを武器に出版される人までいます。
この2人の差はなんでしょうか?
それは価値に気づく力です。一方は自分に価値がないと感じているが、一方は自分の持つ価値に気づくことができます。
もし、歩いていて金塊が地面に落ちていると大人だとテンションあがりますよね。でも幼児は綺麗と思うだけで、そのものの価値に気づくことはありません。
幼児には金塊の価値がわからないので、価値があってもそれをスルーしてしまうのです。極端にいうとマーケット感覚のあるなしとはそういうことです。
本書では、このマーケット感覚についてより深掘りして解説をしています。序章の『ANAのライバルは?』という部分から読者の心を掴むあたりはさすがちきりんさんです。
この部分はぜひ本書を読んでいただければと思います。
車を持たない若者を嘆く大人はマーケット感覚がない
マーケット感覚で大切なことは本質の価値を見ることだと僕は思っています。
最近の若い人は車を持たない人が多いですよね。僕も車を持っていませんし、欲しいとも思いません。
でも、車を買わない若いを嘆く記事とかってたまに見かけます。これって、本当に的外れな感覚なんですよね。
車の価値ってなんでしょうか?ただ走るだけでしょうか?
違いますよね。所有することで得られるステータス、満たされる所有欲があります。要はモノの価値というのは物質だけではなくいろんな付加価値があるのです。
昔は車を持つことが1つのステータスでしたし、車を持つことで女の子をデートに誘いやすいこともありました。昔には車で映画館に行って車から映画を見るドライブインシアターなんてものもあったそうです。
でも、今の子はその価値を欲しがっていないんです。要はステータスでもないし、特に車がないとデートにいけないわけでもないとなってくると車というのはただの移動手段程度の価値しかないんです。
だから、毎月何万という負担を強いられる車より移動は電車などを使って他のことにお金を使うんです。
このような本質的な価値に気づけない人は時代に置いていかれると個人的には思っています。

車よりも『いいね』の方が価値がある??
今の時代は本より本を選んでもらうことに価値が生まれている
時代が変わるにつれて人が求める価値は変わります。昔と今が大きく違うことは、昔に比べて今はモノが溢れている時代だということです。
こんな時代だと選ぶことも1つの苦労になります。そんな中、自分のために選んでくれるサービスというのが多く生まれています。
自分に似合う洋服を選んでもらうサービス、自分にあった本を選んでくれるサービスとかです。
これは昔だと絶対に仕事にならなかったと思います。でも、今は仕事になるんですね。それはそこに価値を感じる人が多くいるから。
これに加えネットで誰でも情報を発信できることにより、素人でも簡単にサービスを提供できる時代が生まれました。今までだったら趣味、特技程度だったものが誰かが欲しがる価値ある能力へと昇華したのです。
つまり、”仕事がないから資格を取る”のではなく”自分の持っているスキルを販売する”ことで仕事を作ることが昔よりはるかに簡単になりました。しかし、ほとんどの人はマーケット感覚がないため、自分の売りに気づけません。
マーケット感覚のある人は特化する
マーケット感覚のある人は、必ずと言っていいほど狭いマーケットを見つけて特化しようと考えます。
例えば、ファイナンシャルプランナーよりも資産運用アドバイス専門ファイナンシャルプランナーの方がよりターゲットが明確ですよね。
マーケット感覚がある人は自分の持つサービスの価値を誰に提供するべきなのかを明確化しています。だから、その人に届くようにより自分を特化していくんです。
これをしないと何の価値を提供できるのかが見えない”その他大勢”に混ざってしまうわけです。
自分の価値を持とう
この本を読んで1番共感したのが、自分の価値観を持つということ、本書ではプライシング能力と言われる能力について書かれている部分です。
僕はお金の相談を受ける仕事をしているので人の価値観を知る機会が多いのですが、残念なくらい自分の価値観を持っていない人と出会います。
『誰かがいいと言ってたから』『お得と聞いたから』と言って価値を理解できないものに多くのお金を使う人が多いんです。
僕からしたら自分にとって価値のないものは一円でも不要だと思うのですが、ほとんどの人は値札を無駄に信用しています。
本書に面白いエピソードがあったので紹介させてもらうと、日本人はお刺身などの生鮮食品を値札で判断する傾向があるそうです。当然、水揚げ量によって値段は変わるので値段が高い方が美味しいとは限りません。
例えば、閉店間近で900円の刺身に300円割引された商品と値引きされていない600円の刺身だと値引きされた刺身を取る人が多いですよね。
この感覚は外国人には全く理解ができないらしいです。それだけ日本人は値札を信用しているということです。
この感覚って僕はバーゲンでよく感じるのですが、80%オフって値札を見て買う人いますよね。あれって僕には理解できないんですよね。
だって値札って向こうの言い値です。最初から80%オフでも利益が出るように値段設定しているかもしれないし、値段が下がっても自分に価値がないのなら1円でもいらないはずです。
僕は自分では欲しいものは結構買っているし、いいと思えば数万円する革靴を買ったりします。反対に価値が感じないものには1円たりとも出しません。僕のその部分しか見ていない人からは結構ケチに見えるそうです笑
でも僕からしたら逆に売り手都合でよくそれだけ無駄遣いできるなと思うんです。
結婚指輪は給料3ヶ月分っていうのも販売側のプロモーションでしたが、見事にハマってみんなそれくらいの値段のものを買ったらしいです。
うなぎの土用の丑も平賀源内がうなぎを売るために作ったキャッチコピーです。まぁ、それが原因でうなぎが絶滅寸前ですが・・・笑
こういった売り手都合のPRにまんまと乗っていたら、そりゃお金は残らないなと思います。
相場もあてにしすぎない
家を買うときに、『大体の相場は〜』って言いますよね。相場は参考にするものであって判断の決め手になるものではありません。でも、相場より2割も安いとか聞くとお得だから買おうと思う人がいます。
本当は自分の家族にとってそれだけの価値があるのか、何十年とローンを払ってでも手に入れたい家なのかが判断基準になるはずです。
そんな判断基準を持たず、営業マンの耳障りのいい言葉を鵜呑みにして後悔している人を何人も見てきています。
この人たちはみんな自分の価値観を持っていないから失敗をしたんです。
世の中にはいろんな価値観がありますから、やはり自分の価値観を持つというのはとても大切ではないでしょうか。
マーケット感覚をつけたい人は絶対に読もう!
本書ではより深くマーケット感覚について書かれていますし、マーケット感覚をつけたい場合はどうなって習得するのかが書かれています。
マーケット感覚はいわゆる学問というよりセンスに近いものです。しかし、センスというのは生まれ持った能力ではありません。自分では鍛えることが可能です。
洋服を選ぶセンスも一緒です。僕も学生の頃や新社会人の頃は毎月3万円くらい服にお金を費やし合計で何百万円と洋服にお金を使ってきました。おかげである程度の洋服を選ぶセンスはあると思ってます。
僕が10万円失敗して得た経験を2万円の失敗で理解できるのが生まれ持ったセンスの違いだと思います。また、このセンスもレベルが上がれば5万円の失敗でも理解できるようになったりしてきます。
マーケット感覚は死ぬまで一生必要な能力だし、死ぬまで磨き続けないといけない能力です。これからの時代はマーケット感覚のない人は時代に取り残されるとマジで僕は思っています。
だからマーケット感覚をつけたいと思っている人は必ず読むことをオススメします。
そんじゃーね(←ちきりんさんのおきまりの締め言葉。パクらせてもらいました笑)