健康保険が変わっても保険より貯蓄を勧める理由

健康保険が変わっても保険より貯蓄を勧める理由

果たして医療保険が必要なのか?を検証するコラム第3弾となりました。

第1弾
第2弾

過去の記事では、必要となる医療費や平均の入院数などで医療保険と貯蓄の比較をしました。
そして、医療保険の保険料の支払いの仕組みを紹介し、多く受け取れない1入院180日ルールがあることも紹介しました。

結果、私は貯蓄での対応をお勧めするのですが、私の考え方は健康保険制度を基軸としているため、健康保険制度が変わったらどうなのか?を今回は検証していきます。

健康保険制度はどうなるのか?

必ず変更はある

改悪という言葉はふさわしくないと思いますが、これから将来にわたり、健康保険制度が変更されない可能性は少ないでしょう。
どちらかというと、変更される可能性が高く、そのような不安から民間の保険に加入される方が増えています。
では、可能性としてどのように変更がされるでしょうか?

 

まず、可能性としてあるのは「対象範囲の厳格化

現在の健康保険は財政が厳しいとは思えないほどの大盤振る舞いです。
例えば、接骨院に行かれたことのある方ならご存知でしょうが、本来接骨院での健康保険の対象となるのは「治療」のみです。
しかし、現実は「治療」以外にも健康保険は使われています。

全ての接骨院がそうとはわかりませんが、私の地元には接骨院が10件ほど密集しており、どの店も上手にやっているんだろうな・・・と疑うほどです。

このような状態は、いつまでも続かないでしょう。
どこかで制度の歪みは是正されます。

また、可能性としては今まで健康保険の対象だったものが対象外になるかもしれません。
あくまでも「治療」目的というところで厳格化されるかもしれませんね。

 

自己負担割合の増加

これは、よく言われますが自己負担割合が4割などになる可能性があるということですね。
ありえない話ではありませんね。
しかし、医療保険を検証する今回の話で言えば、「高額療養費制度」がある限り上限が決められているのであまり影響はありません。

 

高額療養費制度の自己負担金額が増える

これもあり得るでしょう。

えっ?じゃあ、やっぱり医療保険は必要じゃないの!?って思われますか?
しかし、これら上記の健康保険制度の変更が起きても、医療保険で用意すべき理由は増えません。
なぜなら、どれだけ健康保険制度が変わろうとも医療保険で受け取れる金額に変わりはないからです。

医療保険で元は取れない

正確には元を取れる確率は低い、です。
前回、お話しした通り、1入院の180日ルールがある限り、病気がちの方でなければ医療保険で払った分は取り返せないでしょう。

また、1入院でいくらという設計ですので、健康保険制度と連動しておらず、健康保険制度の変更に柔軟に合わせることのできる商品でもありません。
むしろ、「終身医療保険」はこれからの健康保険制度の変更や治療方法の進化による変更に対応しにくい仕組みとなっています。

30年後は、今と同じ治療方法なのか?

過去から現在を見てみると、医学の進歩で世の中の常識は大きく塗り替えられました。
昔は長期入院をして治療するのが一般的だったのにかかわらず、近年では短期入院後、通院での治療が主流です。
がんは治らぬ病気と言われていたのに、今では早期発見すれば治る病気と言われました。

このように医療方法が大きく変わっていく中、保険を固定することは果たして正しい選択なのでしょうか?
私は、そうは思いません。
理由として過去にある終身タイプの保険があったのですが、現在の治療方法に適さず、使えなくなった保険を見ているからです。

昔のがん保険は、入院給付が手厚かった

がん保険に関しては、別の機会にしっかりと検証しますが、今回は保険商品として紹介します。
昔のがん治療は、治療するために長期の入院を必要としていました。
その際に、よく売られていたがん保険として入院1日1.5万円という入院に対して手厚い保障でした。
では、現在のがん保険の主流はどうでしょうか?

近年のがん保険は、がんと診断されたら100万円などの一時金を支払うタイプが主流です。
もちろん、昔に入院給付の手厚いがん保険を売っていた会社も同様の保険を販売しています。
しかも、がんは入院日数が平均20日以下となってきているため、一時金と通院保障で備えましょうねーなんてセールスをしています。

では、昔に終身がん保険として入院給付の手厚い保険に入っている人はどうするのか?
結果は、解約し新たに加入するか、不足する保障を上乗せするか、です。

このように医療現場では日々進歩しているのに、終身医療保険を購入し、保障を固定するのは適切ではないでしょう。
多くのFPが終身医療保険の60歳払い済みなどではなく、終身払いを勧めるのはこのためです。

医療保険は次から次へといいものが出てくるのです。

実は貯蓄の方が健康保険制度の変更に対応しやすい

上記の説明のとおり、治療方法は変化していくのに保障を固定していくのは不適切です。
それであれば貯蓄をしておき、仮に本当に必要な保険が販売されれば購入することすら可能です。
何度も言いますが、現金で置いておけば使い方は自由です。
しかし、保険を購入してしまえば保険でしかありません。
健康保険制度が変わると考えればこそ、現金で保有しておくべきでしょう。

 

まとめ

結論として、私の考え方は以下の通りです。

  • 医療保険では、掛け金以上の保険金を受け取れる可能性は低いため、貯蓄があるなら保険は不要
  • 健康保険制度の改正に医療保険では対応できない。むしろ現金で保有している方が対応可能
  • 医療現場では日々進化していく中、終身医療保険で保障を固定するのは不適切

私はいい保険があれば、加入すべきだと考えています。
しかし、現状で販売されている保険はほとんどが魅力的ではありません。

保険の営業マンはいい保険を売らないと言いますが、本当にそうでした。
というよりは、多くの方が保険に対して正確な理解をしていないため、本当に必要とされる保険が売れないのです。
売れない商品は保険会社は作りません。
よって、保険で売れる商品とはぱっと見はいい商品が多いのです。

補足しておくと、消費者は保険金を多く受け取れる商品を希望しますが、その保険金は加入者の保険料から賄われているので決して得しているわけではありません。

よくある「お祝い金」なども自分で払ったお金が返ってきているだけです。
「お祝い金」なんて表記は私は詐欺だと思っています。

このように、保険とは感情で購入されやすい商品であり、販売側からすれば不安を煽ることで商品が売れます。
保険について正しい認識をして必要な保険のみを購入できる人が一人でも増えてもらえればと思います。

私の保険理論を実行できる人は、こんな人

私の考え方は、基本的に間違っていないと思っています。
しかし、万人ができることではないとも認識しています。
では、私の考え方が実行できる人とはどんな人でしょうか?
以下の通りです。

  • 毎月の収入から確実に貯蓄することを習慣化できている人
  • 貯蓄が300万円ほどある
  • 保険商品を不利な金融商品として認識している
  • 健康保険制度を理解している

これくらいでしょうか。

私の考え方は貯蓄を保有しているのが前提ですので、毎月お金があれば使ってしまうような方であれば、若いうちから保険料を払っておく方がいいでしょう。

よって、貯蓄がない若いうちは共済などの安い掛け捨ての保険を用意し、300万円ほどの貯蓄ができれば解約してしまいましょう。
その後、仮に貯蓄がなくなれば、貯蓄ができるまで保険を買ってください。
また、貯蓄ができれば保険を解約します。

手元に一定額の現金を保有するというのは、保険に限らずとても大切なことです。
保険とは万が一の際に必要な保障ですので、その際の費用を用意することで不利な金融商品である保険を選択せずに済みますので、ぜひ共感された方が貯蓄対応を検討してください。

次回は、日本で大人気のがん保険について検証をしていきます。
同時に今話題の先進医療についても触れたいと思います。

「元役者」という異例の経歴をもつファイナンシャルプランナー。
現在は役者時代に培った経験を生かし、講師業を中心に活動。200人以上の確定拠出年金の運用相談の実績がある。

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