僕はファイナンシャルプランナーという仕事柄、家計を見させていただくことが多いのですが、家計の見直しの相談は受け付けていません。
家計の見直しというと、家計のどこを減らしましょうとか電気代使いすぎですねとかというアドバイスを望まれる方が多いのですが、僕はそのようなアドバイスにあまり効果はないと思っています。
だって、電気代なんて家の広さとかによっても必要不必要とか変わるでしょう。平均はこれくらいだから自分も合わせないといけないなんて間違った考えです。
家計において1番大切なことは、自分が貯蓄しないといけない金額を理解してちゃんと貯蓄できていることです。
そこがちゃんとできているのなら、電気代を使いすぎようがApple製品を買おうが関係ありません。(自分への言い訳 笑)
実際に我が家も積立する金額以外は、あまり気にせずお金を使っています。
この記事では、簡単な家計管理法と見直し方法をお伝えします。
- 効率よく絶対に貯められるのなら貯蓄方法
- 家計を見直す時に最初にするべきこと
- 家計の黄金のバランスを知ることができる
- 簡単な家計管理方法がわかるようになる
目次
絶対に貯めたい人にオススメの家計管理法
あなたが本当に本気にお金を貯めたいと思っているのなら、まじでオススメの方法があります。この方法はシンプルでかつ絶対にお金が貯まります。
それは何か?
お給料が入ったら貯めたい金額を先に貯蓄するのです。
あっ、今がっかりしましたね?というか、記事を読むのをやめようとしてますよね?笑
その気持ちはわかりますが、僕は本気で言ってますし、僕がお金がない時もこの方法を使っていました。
そもそも『収入ー支出=貯蓄』っておかしいと思うんです。
あなたもこんな経験ないですか?
収入が20万円ありました。
このうち、2万円は貯蓄したいと思っているけど月末に近づいてくると使える18万円が残り少ない・・・そんな時に飲み会の誘いが・・・断って付き合い悪い奴なんて思われたくないしなぁ〜う〜ん、今月だけ!来月は使ったぶん、多めに貯金するから、今月は特別だ!!
きっとありますよね?
僕はあります。笑
貯めないといけないお金を貯められずに今使うということは将来の自分のお金を前借りしているわけですので、将来の自分が困るだけです。
人間って本当に自分に甘い生き物なんですよ。飲んだあと、絶対カロリー的にヤバい・・・って思っても結局ラーメン食べちゃうんですよ。
大して歩いてもないのに、すぐスタバ行って甘い飲み物飲んじゃうんですよ。すぐ自分へのご褒美あげちゃうんですよ。
我慢することはストレスです。生き物は本来ストレスになることを避けて生きています。
しかし、人間はストレスを避けて生きれないですよね。だから、つい自分にストレスがかかるような状況になるとストレスのない方を選んでしまうのです。これは生き物として仕方のないことです。
だからこそ、自分に甘い判断をしないように仕組みを作ってあげるべきなんです。
お給料が入る日に合わせて自動送金するようにして、貯蓄用口座に移し替えるのも簡単にお金を使ってしまうことを防ぐ仕組みづくりの一つです。
僕は毎月決まった金額を自動送金して、そこから目的に合わせて投資資金にしたり貯蓄にしたり振り分けています。
もし、あなたがサラリーマンで会社に財形制度があるなら、それを活用しましょう。
財形制度は最強の積立制度だ
財形制度には、『一般財形』『住宅財形』『年金財形』と3つあります。会社によって1つしかない、2つしかないなどの違いはあります。
また制度の内容もそれぞれ微妙な違いはありますが、共通していることは給与から強制的に積立されるということです。
例えば、手取りが20万円で財形で2万円を設定したなら、翌月から手取りは18万円になります。強制的に貯金されるので、給与が減ったような感覚になります。
また引き出しも書類出して申請しないといけないのでメンドくさくて簡単には引き出そうと思わなくなります。
これも貯蓄するための仕組みづくりです。
こういう単純なことってバカにしてしまいがちですが、単純な分ちゃんとできれば効果抜群です。でも、やってる人は少ないんですよね。
実は資産形成するためには、できるだけ自分にストレスのかからないように仕組みをどう作ってあげるかが重要になります。
話を戻しますと、あなたが本気で貯蓄をしたいと思っているなら貯蓄したい金額は先に貯蓄して残ったお金で生活するようにしてください。
もし、現状貯蓄ができるような状態ではないのであれば、まずは家計を見直しましょう。
ただここでも電気代が・・・とかって話はしません。もっと根本的な話をしましょう。
自分のお金を大きく3つに分類してしましょう
家計の見直しという観点から見た場合、何にいくら使っているかではなく、もっと大きな観点から見て大きな枠組みで見直しをすることが大切です。
毎月使うお金を大きく分類すると3つにわけることができます。 その3つは以下の通りです。
電気代とか食費とかは消費の細かい内訳であり、そこを見る前にまずは大枠として家計のバランスがどうなっているのかを知ることが大切です。
ちなみにお金の貯まらない人は、だいたいこんな感じです。
個人的に理想的なバランスはこんな感じです。
理想的なバランスを数字にするとこんな感じです。
- 消費・・・75%
- 浪費・・・5%
- 投資・・・20%
では、この3つのグループについて説明していきます。何がどこに分類されるかの細かいルールはありません。
あなたの価値観で決めてください。食費でも贅沢な外食なのか家で食べる節食なのかで消費か浪費は変わります。
まずは、ざっくり自分の直感で3つのグループに振り分けるところから始めましょう。
消費
ここに分類されるのは、生活するために必要な出費です。電気代とか食費とか日用品とかです。
僕のイメージとしては、さきほども説明した通り生活するために必要な費用はここに分類されます。買うときには消費グループだなと思っても時間が経ってから浪費グループだったなと思うこともあります。
浪費
ここではお菓子、ジュースやら生活に不要なものが分類されます。家庭によっては子供へのお菓子を消費と分類するケースもあるでしょう。自分で思う生活に必要ないなと思えるものが浪費グループです。
投資
ここは貯金、投資するお金だけではなく言葉の通り自分にとって投資だと思えるものを分類します。例えば、金融リテラシーを高めるために経済の本を買ったなんてのも投資グループに分類してもいいです。
僕もこの仕事を始めた当初は、先輩の助言をもとに投資グループ用に口座を作って毎月自己投資費用として翌月までに使い切るようにしてました。この仕組みを作ったことで何100冊と言う本を読んできました。
他人から見たら浪費でも自分磨きとしてやっている習い事などが難しいとこですが、投資という言葉の通り、リターンを見込めるものだったら自分磨きの習い事も投資グループに入ると思います。
僕の読んだ何100冊という本は僕の血肉となって今の仕事に欠かせない部分となっていますし、そのおかげで収入を得ているので、立派な投資費用だったと胸を張って言えます。
しかし、投資グループは『金銭として貯めている部分』と『自分の中に残る資産部分』の2つがあります。
もし、あなたがお金を貯めたいと思っているのであれば、自己投資部分を精査していくほうがいいでしょう。
やり方は簡単。気楽にやってみよう
家計簿ってめんどくさいし、ほとんどの人はつけることが目的化しているので意味ないと思ってます。家計簿をつける目的は家計がどんな状態か知るためです。つけて悩むことではありません。
じゃあ、何を見ればいいかというとお金をいい流れで循環させられているかです。
この3つのグループ分けは自分の感覚でいいと言っているのには理由があります。それは結果的に投資グループに必要な金額を分類できれば消費も浪費も関係ないからです。
あなたがお菓子を買うのは浪費ではなく消費だと思って分類していくと浪費は少なくなるでしょう。でも、結局のところ投資グループが小さければ何の意味もないんです。
また最初から完璧を目指さず、ゆる〜く始めてください。継続することが大切ですから、気合を入れすぎずに楽な気持ちでやりましょう。
具体的には、適当な箱を100均とかでもいいので4つ用意してください。
一つは『とりあえずBOX』です。お金を使ったら必ずレシートとかもらっておいて、とりあえずBOXに入れておきます。
レシートがもらえなかった場合などは、適当な紙に「何にいくら使った」を書いて入れておくといいでしょう。
平日はこれだけでOKです。仕事も忙しいでしょうから、平日はレシートだけとりあえずBOXに入れるだけです。
そして、仕事がお休みの週末に仕分けをしましょう。 週末なら時間もあるでしょうし、ゆっくりやってください。また週末にやる意味は他にもあります。
買ったときには必要と思ったのに時間が経つと「これいらんかったな・・・」ってことありますよね。時間が経つことで冷静に消費、浪費、投資の分類ができます。
そして、月末には今月の結果を振り返りましょう。1ヶ月の間にお給料も入っているでしょうから、収入のうち消費は何%で浪費は何%かがわかります。
またきっちり月末じゃなくてもいいです。自分が給料日を終わりに合わせたいと思っているなら、それでいいです。1ヶ月間のお金の流れがわかれば、いつからいつはあなたのやりたいようにやりましょう。
やってみてわかる無駄遣い
やってみると、自分のお金の使い方に気づくことができます。また、自分の使うお金に敏感になります。
続けているうちに最初はただレシートをもらっているだけが、スーパーで買い物するときにカゴに入れる瞬間「あっこれ浪費やな!」と思えるようになります。すると自然と浪費を減らすことができます。
そして、これを続けて投資グループにしっかりと自分の望む金額もしくは20%くらい振り分けられるようになったら、記事の最初に紹介した先に貯蓄する方法で投資グループのお金を貯蓄に回していきます。
すると絶対に投資グループは貯まるし、それ以降は消費とか浪費を気にする必要もなく、残ったお金で生活すればいいだけになれます。
何度も言いますが、家計簿をつけたりするのは目的ではなく手段です。だから、自分のお金の使い方に気づいてお金を貯められる体質にできたなら辞めちゃっても全然問題ないんです。
もし、お金の使いすぎで投資グループにお金が回せないのであれば消費や浪費の見直しをしてください。最近、家計の見直しで1番効果があるのが『通信費の見直し』です。
実際に我が家も通信費の見直しをすることで夫婦2人で携帯代5000円以下家のネット含めても8000円くらいしか通信費を使っていません。
家計の見直しをしたいのなら夫婦で通信費(ネット代込)が8000円で抑えられてるっていう話を今すぐ読んでください。
できるだけ早く資産形成の原資を準備しよう
資産形成するためには、まずは元手となる資金が必要です。その資金は毎月の収入から捻出するしかありません。つまり、その元手を作れない人は資産形成をする立場にすらいないということです。
でも、元手を作る努力もしないのにいい儲け話はないかとハイエナのように探す人がまぁ多いこと。ぶっちゃけ、こういう人って金融リテラシーが異様に低いんですよ。だから、あり得ない儲け話に乗ってしまうんです。
資産形成の原理って、何百年前からずっと変わってないんですよ。嘘だと思うなら、バビロンの大富豪という本を読んでみてください。
歴史的名作と呼ばれる本ですが、90年前に出版されたのに書かれていることは現代でも通用する資産形成の方法が書かれています。
90年前って今と経済情勢も社会情勢も全然違うのに、資産形成の方法は変わらないということがわかります。
資産形成の大きな流れはこうです。
- 毎月の収支を改善して資産形成の元手資金を作る
- その資金を目的に応じて貯める、増やす
- 増やすための方法を学ぶ
- 継続し続ける
1はこの記事で説明をしました。
2は30代の資産形成について正しい考え方を教えます。知らないあなたはきっと失敗するで説明していますので、まだ読んでいない人はぜひ読んでください。
3のステージからNISA、iDeCo(イデコ)などの各種制度について学んでいきましょう。
そのためには、しっかりと自分のお金をコントロールしてくださいね。
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